記事・文献

2005年10月3日

当社が開発を進める新しいがん治療薬ナノプラチンTM(NC-6004:シスプラチン含有ミセル化ナノ粒子製剤)の動物実験に関する論文がBritish Journal of Cancerに掲載され評価を高めました。

シスプラチン(抗がん剤)は激しい副作用を引き起こすため、患者のQOL(生活の質)が悪化し、治療の完遂が難しいことが問題とされていました。当社ではシスプラチンをミセル化することで、シスプラチンの切れ味を残しながら、より安全で治療効果の高い新しい抗がん剤の開発を進めています。論文では、ミセル化ナノ粒子製剤はシスプラチンと比較して薬物の血中滞留性の向上、腫瘍への抗がん剤の集積、神経毒性や腎毒性などの副作用の軽減および同等以上の薬効を有することが動物実験の成績で報告されました。
Uchino et al., British Journal of Cancer (2005) 93, 678-687